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中秋節の贈り物『台湾文旦』
こんにちは!Mitagri営業部のOと申します。台湾農産物をより分かりやすくお伝えするために、産地レポートを始めました。以後、よろしくお願いいたします!
さて、記念すべき産地レポート1発目は、「文旦」のご紹介です。
文旦(別名「柚子、文旦柚」)は、ミカン科ミカン属の柑橘類です。
文旦の原産は中国であり、台湾に持ち込まれてからおよそ300年が経過しています。美味しくて栄養豊富な文旦は、秋のメインフルーツとして台湾人に親しまれてるんですよ!
栄養価は極めて高く、1個分に成人が1日に必要なビタミンCが含まれ、その他クエン酸、ミネラル、ビタミンBなども豊富に含まれています。こちら台湾では、文旦は消化を助け、便秘解消にも一役買ってくれると言われています!
文旦の果肉はしっかりとした歯ごたえがあり、食べ出したら止まらない!やみつきになること間違いなし!なフルーツです。
文旦が市場に出荷される時期が中秋節にあたるので、中秋節の定番の贈り物としても大人気の文旦です。文旦の特徴の1つが、芳醇な香りです。日本ではキンモクセイの香りで秋の訪れを感じることがあると思いますが、台湾では文旦の香りで中秋節(秋)の訪れを感じることができるのです。
※中秋節:旧暦の8月15日(2021年は新暦の9月21日)にある月を祭る行事であり、中華圏の三大節句のひとつ。台湾では連休の休日があり、家族や友人みんなで集まって一緒に過ごします。特に台湾では中秋節にBBQを行うグループが多いです!
文旦は食べるだけでなく、楽しく「体験」することもできます!
お絵描き体験や文旦帽子、文旦皮を使ったDIYなど多様な遊びで楽しめます。
▲文旦帽子
▲文旦にお絵描き
▲文旦ピール
▲文旦皮は脱臭剤にも入浴剤にもなります
このように文旦は、食べて美味しいだけでなく、体験を通してよりよく「食」を感じることができるフルーツなのです。
では次に、日本に輸出するまでの過程をご紹介いたします!
‣ 収穫
旧暦の「白露」前後10日、つまり新暦の8月下旬頃から収穫が始まります。
収穫した文旦は数日置くことで、余分な水分が蒸発し、糖度が高まり、風味も更に良くなります。こうすることで、甘く美味しくなります♪これを「消水(辭水)」と言います。
▲たわわに実る文旦
▲「消水」は大事な工程です
‣ 選果
「消水」後、販売する文旦を検品いたします。重量が規定に達しているか、キズはないか、形や色に問題はないか、品質に問題ないか、農家さんだけでなくMitagri社員も一緒に確認いたします。
▲弊社職員の厳しいチェック
▲このような物を弾きます
‣ コールドトリートメント(低温処理)
台湾から日本へ果実を輸出するためには、「検疫処理」を実施する必要があります。輸入国の農業及び生態系を守るために、輸出国が行わなければならない大切な作業です。文旦の場合は、コールドトリートメントと呼ばれる処置によって、文旦に付着する害虫(ミバエ)を駆除します。
▲冷蔵庫(1℃)の中で12日間保管されます
‣ パッキング
コールドトリートメント後は、いよいよパッキングです。産地で選果時に1度検品をしていますが、パッキング前にも再度文旦の品質を確認し、問題がある文旦は取り除いていきます。ここでもパッキング場の職員の方だけでなく、Mitagri社員も一緒に確認いたします。
▲弊社職員が品質チェックを行います
▲チェック後はパッキング
パッキング後は、輸出検疫作業を行い、問題がなければ日本に向けていざ出港です!
最後に、文旦の保存方法をご紹介いたします。
文旦は薄緑色の状態から、時間の経過とともに黄色に変化したり、皮にしわが表れてきます。これが先ほどご紹介した「消水」です。「消水」の過程で、表皮の余分な水分が蒸発し、糖度が上がり、風味が更によくなります。もちろん緑色の状態でも美味しく食べることはできますが、食べごろは黄色くなったころをお勧めします。保存は、常温で、直射日光の当たらない風通しの良い場所で保存してください。1,2か月は保存できますので、ゆっくりじっくり文旦を味わっていただけたらと思います♪
▲色の変化も面白いです
農家さんの手から、多くの方の力を経て、日本の皆様の手へ届いている台湾文旦ですので、ぜひ多くの方に手に取って、食べていただけたら嬉しいです!
よろしくお願いいたします!
Photo Credit: Mitagri Co.,Ltd.